
OSSAは2026年10月6日、日本郵便や豊田市足助支所などと連携し、豊田市足助地区において郵便局を地域課題の相談窓口として活用する実証事業を開始することを発表しました。全国的に深刻化する空き家問題や人口減少に伴う地域の担い手不足に対し、地域住民に身近な存在である郵便局が「最初の相談窓口」となり、専門機関や行政への橋渡しを担う仕組みを検証します。
全国の空き家数が過去最高を更新し続ける中、中山間地域を中心に空き家の管理や利活用、地域の担い手確保が大きな課題となっています。愛知県豊田市の足助地区も例外ではなく、高齢化率が約47%に達するとともに、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている歴史的な町並みの保全と次世代への継承が急務となっています。しかし、空き家に関する行政や専門事業者の相談先は存在するものの、所有者が「どこに相談すればよいかわからない」「まだ専門家に相談するほどではない」と迷い、最初の行動を踏み出せないケースが多く見られます。
本実証事業では、足助郵便局がそうした地域住民の悩みを受け止める役割を果たします。郵便局員が専門的な判断を行うのではなく、日々の生活の場として信頼されている窓口で悩みを聞き取り、状況を整理した上で行政や専門事業者へ確実につなぎます。住民にとって身近な郵便局が介在することで、相談の心理的ハードルを下げ、潜在的な空き家課題の早期発見と動機付けを目指します。

あわせて本事業では、地域外の関係人口創出にも取り組んでいきます。足助に関心を持つ人々に対して地域を「学ぶ」「見る」「参加する」機会を提供し、空き家というハードの課題解決だけでなく、地域を支えるソフト面での担い手育成を一体的に進めます。実証は総務省の「地域の持続可能性の確保に向けた郵便局の利活用推進事業」に採択されており、コミュニティのハブとしての郵便局の可能性を検証します。
地方での暮らしや地域活性化に関心を持つ人にとって、本取り組みは「空き家の利活用」と「地域への関わり方」の双方を繋ぐ先進的なモデルケースとなります。地域固有の歴史的建造物や空間を活用したい移住希望者や関係人口予備軍にとって、地域に根差した郵便局という信頼できる窓口が存在することは、現地での活動や交流をスムーズに始めるための大きな安心材料となります。
本事業は「気づく」「つなぐ」「関わる」の3つの段階で展開されます。空き家についての勉強会や見学会の実施、足助郵便局での個別相談窓口の設置、さらには地域外の参加者を対象とした体験プログラムなどが順次開催される予定です。地域インフラを活用した持続可能なまちづくりの成果が注目されます。
【事業概要】
事業名:山村地域の担い手創出事業 ~郵便局が地域住民・関係人口予備軍の窓口になる~
実施エリア:愛知県豊田市足助地区
主な取組内容:
・空き家に関する勉強会および改修前後の空き家見学会(2026年10月~)
・足助郵便局における空き家個別相談(2026年11月~2027年2月予定)
・地域外人材向けの関係人口創出プログラム(2026年11月予定)
実施主体:株式会社OSSA(代表機関)、日本郵便株式会社、豊田市足助支所、株式会社つぎと、株式会社三州足助公社



