
自治体DX推進協議会は2026年10月29日、全国187大学・研究機関から寄せられた193件の回答をもとにした「研究費・経費ガバナンス」の実態調査レポートを発表しました。領収書・証憑チェックと申請ミス対応が各65.8%で最多の課題となり、研究・教育時間の確保に向けた業務改革の論点を整理した内容です。
自治体DX推進協議会が運営する大学研究費ガバナンス研究会が、研究費・経費ガバナンスに関する実態調査の集計・分析レポートをまとめました。
全国187大学・研究機関から寄せられた193件の回答を分析した内容です。
旅費規程の見直しや不正使用防止、教職員の事務負担、システム化の現状を整理しています。
レポートは資料請求した相手に無料で配布されています。
研究・教育時間を圧迫する事務負担
研究費・経費処理に伴う申請・承認・審査について、回答193件のうち99件が「繁忙期に残業が発生」と答えました。
91件は「研究・教育・研究支援の時間が圧迫されている」と回答しています。
執行管理上の課題では「領収書・証憑のチェック」と「申請ミスへの対応」が各127件で最多となりました。
「紙書類の管理」も47.7%に上り、確認作業や書類管理の負担が広く認識されています。
手作業に頼る精算業務の実態
旅費・経費精算業務の運用方法は「Excel・紙・メールベース」が40.4%、「財務会計システムの一部機能」が35.8%でした。
合わせて76.2%が、専用システムを使わない運用にとどまっています。
ICカード履歴や法人カード明細の自動連携についても、69.9%が「行っておらず、領収書を見ながら手入力」と回答しました。
手入力を削減できていると答えたのは1.6%にとどまりました。
審査レスとペーパーレス化への期待
今後最も優先して実現したい状態は「チェック業務の自動化(審査レス)」が34.2%で最多でした。
「ペーパーレス化」が30.6%、「研究費ガバナンスの強化」が24.4%と続いています。
不正使用防止・コンプライアンス体制については72.0%が「運用・点検まで定着している」と回答しました。
レポートでは規程改正や業務見直し、チェック業務の自動化などの論点を整理しています。
地方の大学や研究機関にとっても、研究費管理の事務負担は研究時間の確保に直結する課題です。手作業に依存した運用が残る実態は、地域の教育・研究現場が抱える共通の悩みとも重なります。業務改革の方向性を探るうえで、今回の調査結果は参考材料になりそうです。
【レポート概要】
- 名称: 「大学における研究費・経費ガバナンスに関する実態調査」集計・分析レポート
- 調査主体: 大学研究費ガバナンス研究会(運営: 自治体DX推進協議会)
- 調査対象: 全国の大学・研究機関の研究費・経費関連部署
- 調査方法: Webアンケート。冊子『大学研究費ガバナンスのリアル』に調査票を同梱して郵送
- 調査期間: 2026年8月下旬〜9月18日(締切後、10月1日までの到着分を含む)
- 回答数: 全国187大学・研究機関から193件
- 発行: 2026年10月
- 形式・ページ数: PDF・全22ページ
- 価格: 無料




